今から20年以上前、30歳の頃に憧れていたアーリーリタイア。当時は「45歳までには絶対に!」と意気込んでいましたが、気がつけばもうすぐ60歳。十分な資産も築き、財務的には既にFIREが可能な状態なのに、なぜか一歩を踏み出せない自分がいます。
経済的な不安はクリアしているはずなのに…
運用資産は目標額を上回り、住宅ローンも完済。年金受給までのつなぎ資金も確保できています。計算上は十分な余裕があるはずなのに、「もう少し働らこうか」と思ってしまう自分がいます。
時間の使い方への不安
毎日8時間以上を占めていた仕事がなくなると、途方もない空白の時間が生まれます。趣味で写真を撮ることは好きですが、それだけで毎日を満たせるのか。旅行も好きですが、365日旅行というわけにもいきません。
「平日の昼間、何をして過ごすんだろう?」 この漠然とした不安が、なかなか一歩を踏み出せない大きな理由かもしれません。
社会との繋がりへの不安
会社という所属がなくなることへの不安も大きいです。肩書きがなくなり、「元〇〇」という立場になることへの戸惑い。日々の同僚との会話や、仕事を通じた社会との接点がなくなることへの寂しさか。
生きがいの再定義
今まで仕事が生きがいの大きな部分を占めていました。確かに疲れることも多かったけれど、プロジェクトなどを成功させた時の達成感や、後輩の成長を見守る喜びは何物にも代えがたいものでした。
これに代わる新しい生きがいを見つけられるのか。ボランティアや地域活動も考えていますが、同じような充実感が得られるのかという不安があります。
◆家族との関係性の変化
「主人在宅ストレス症候群」という言葉があるように、突然の在宅時間の増加は、家族との関係にも影響を与えかねません。妻は自分の生活リズムを確立していて、それを乱したくないという思いもあるようです。
◆まとめ:なぜ踏み出せないのか
結局のところ、経済的な自由以上に、精神的な準備が整っていないのかもしれません。
やりたいことリストは作っていても、具体的な行動計画までは落とし込めていない。社会との新しい関わり方を見つけられていない。そして何より、「仕事以外の自分」をまだ十分に確立できていない。
これらの課題に向き合いながら、段階的な移行を考えていくのが現実的なのかもしれません。例えば、週3日勤務から始めるとか、副業を持ちながら徐々に移行するとか。
「FIRE」は目的ではなく手段。その先にある「より豊かな人生」のために、焦らず着実に準備を進めていきたいと思います。
人生100年時代。まだまだ折り返し地点に立ったばかり。これからの人生をより良いものにするために、もう少し熟考の時間を取ることにしようかと…
では、また。
#FIRE #セミリタイア #人生設計 #キャリア